新作アルバムをフォローするのは結構しんどい作業です。
インディーまで入れるとR&Bだけでもかなりのリリース量だし、
ヒップホップもウエッサイやサウスまでカヴァーするとなると
最低でも週に数回、レコ屋まわりをしなければなりません。
でも、実際にそれを実践している強者がいます。
ボクと誕生日が一日違いの若山宏平さんは
外資系銀行マンという多忙な仕事にもかかわらず
いまも毎日のようにCDショップに足を運んでいます。
先日スタックスのコンピの解説も手がけるなど
知識も豊富な彼によるレポートは、
きっといいバイヤーズガイドになるはずです。


★037 2004年8月11日更新

お久しぶりです!
まず初めに。
リック・ジェイムスさん、RIP。
僕にとってのファンクの神様でした。
この間、紹介したティーナ・マリーのアルバムにも参加して、
自作も録音中との噂も聞いていただけに、本当に残念です。
リックは若かりし頃、ニール・ヤングと、
バーズもどきのバンドを組んでいたのだと
今回の訃報で、僕は、初めて知りました。
人に歴史ありですね。

そういえば、映画「華氏911」(Fahrenheit 9/11)が
今週末から日本でも公開されるとのこと。
先月、グアテマラに行く時、LAで10時間ほどレイ・オーバーしたのですが、
その時に、「華氏911」でもなく「キング・アーサー」でもなく、
「White Chicks」を見てしまった若山宏平です。
 
どんどんどんどんアルバムは出てきますね。
今週末も、エイコン、ヒューストン、ティードラ・モーゼス、プロファイル、
マイケル・クーパー、ダ・プロブレムソルバ、フェリシア・アダムス、
レディー・フォー・ザ・ワールドなどなどを入手しました。
 
そんな中、今まで書こうと思っていて書いていなかった
アルバムを今晩は書くことにします。

artist _ Angie Stone
titleE _ Stone Love
label _ J Records
catalog no. _ 82876-56215-2

♪ジャケットをクリックすると試聴サイトへいけます♪

producers _ Angie Stone & Jonathan Richmond, Jazze Pha,
Missy Elliot, Warryn "Baby Dub" Campbell, Rufus Blaq,
Walter (DJ Walt) Milsap III, Supa Ugly K-Love, Bill Importico,
Tim Donovan, Andreo "Fanatic" Heard & Sherrod Barnes


3枚目ですね。
全体としては、前2枚の路線と大きく変わっていないと思いますので、
アンジー・ストーン好きは迷わず買いというところですね。
 
2曲目はジャジー・フェイがプロデュース、
スヌープが客演のシングル曲ともなっている"I Wanna Thank Ya"という、
華やかでタイトでうねるようなファンクで始まります。
ジョイス・シムズの"Come Into My Life"がサビで歌われていて、
デバージの"All This Love"も使われています。
僕のとても好きな曲です。オススメ。
 
3曲目はフロートリーが客演で、曲作りでも参加している"My Man"。
ウォーレン・キャンベルがプロデュースですが、
2曲目から引き続きうねるような、
派手さはないけれどもしっかりとしたファンク。これもオススメですね。
 
続く4曲目は、ミッシーがプロデュースと作曲に参加している"U-Haul"。
ピアノや途中入るギターなどが'70年代ソウルを感じさせる曲。
ミッシーは、バック・グラウンド・ボーカル(これも'70年代ソウル)にも、
トゥイートやベティ・ライト(!)と参加しています。
U-Haulはアメリカに住んでいた人なら、
引越しなどでお世話になったことがあるかもしれない会社の名前。
トラックなども借りられて、引越し荷物を預かってくれたりもします。
 
で、このアルバムはどの曲も僕は好きですが、
中でもこの5曲目の"Stay For A While"はオススメ。
アンソニー・ハミルトンとのボーカルの絡みがカッコよく、
数種類聴こえてくるどれも'70年代風キーボード(ハモンド風、ローズ風などなど)に
ストリングスもいい感じに入ってくる曲で、
ディアンジェロ(この点は、んーっという感じ?)が
やっていてもおかしくないミディアム。
 
6曲目はダイナスティの"Adventures In The Land Of Music"と
マイケル・ジャクソンの"Lady In My Life"をネタで使っている
メローなミッド・スロー、"Lover's Ghetto"。
 
インタールードに続いての8曲目は、
デルフォニックスの"La La Means I Love You"づかいの
ミッド・スロー、"You're Gonna Get It"。
娘のダイアモンドがフィーチュアされています。
ウォルター・ミルサップのプロデュースとのことですが、
バック・ボーカルにジョイ・キャンベルの名前も見えます。
 
9曲目の"Come Home (Live With Me)"は、
ドロシー・アシュビーのハープをサンプリングした
これもメローで美しいミディアム・スロー。
2000年代のマイケル・フランクス風と敢えて言い切ってしまいます。
 
カーティス・メイフィールド版"We've Only Just Begun"(カーペンターズの大ヒット)
をサンプルしたスロー・ミディアム、"You Don't Love Me"は10曲目。
ミディアムの11曲目、"Remy Red"(レミー・マルタン社の出している
リキュールの名前)に続いては、
ドラマティックスの"(I'm Going By) The Stars In Your Eyes"を使って
ベティ・ライトがフィーチュアされている'70年代風"That Kind Of Love"(12曲目)。
ドラマティックスを使っているからか、
僕の頭の中にはジョニー・テイラーの"Disco Lady"が浮かんできました。
ウォーレン・キャンベルのプロデュース。
 
インタールードに続いては14曲目"Cinderella Ballin'"。
気だるい感じも漂う、夜の帳が下ろしそうなスロー・ミディアム。
15曲目はギターがカリブ海を少し思わせるT.H.C.がフィーチュアされた"Karma"。
 
アウトロの後は、ラップなしの"I Wanna Thank Ya"がまたも収録されています!
 
ということで、アンジー・ストーンは、
前2作に勝るとも劣らない良作と僕は思います。
 
今日は、ティードラ・モーゼスやステファニー・ミルズなども
紹介しようと思っていたのですが、
ちょっと、時間がなくなってきました。
両方とも良いですよ。
ティードラの方は、ちょっと、'80年代半ば風の音もあって
(タブー・レーベルを思い起こしてしまいましたが)
面白いアルバムになっています。
 
その他には、ヒューストンも良かったですね。
エイコンやロイドも良かったので、今度、まとめて紹介します。
 
皆さん、熱中症やペットボトル症候群にならないよう、
ご自愛のうえ、楽しいR&B・Hip Hopライフをお送りください!
では、また。
若山宏平
レコードと本を求めて、渋谷・吉祥寺辺りを徘徊。最近の興味は、脳や認知科学。
将来の夢、pirate radioのため、15年ぶりにウィンド(←なぜ?)でも再開しようと計画中。 1964年生まれの水瓶座。
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